ゲーム実況配信は、基本的にゲーム会社の著作権を侵害した配信です。そのため、収益の問題が発生したり、最悪の場合にはアカウントがBANされてしまうリスクもあります。
しかし、YoutubeやTwitchでは多くの方がゲーム実況配信を行っています。
そこで本記事では、ゲーム実況配信と著作権の関係や、許可の取り方などを解説していきます。
ゲーム実況は著作権違反
結論、ゲーム実況は著作権侵害となります。
ゲームは販売元の会社が著作権を有しているため、そのゲームを許可なく使用している時点で著作権違反です。
著作権とは
- 小査閲
- 音楽
- 写真
- 映画
- プログラム など
上記のような、創作的に表現したものはすべて著作権となります。
著作権侵害するとどうなるか
著作権保有者が違反者に対して告訴することができます。告訴され違反が認められると、下記の法律が適用される可能性があるため、注意が必要です。
許可の取り方
とはいえ、1つ1つ著作権保有者に許可をとることはできません。ゲームであれば、大体が任天堂やソニーといった企業が権利を保有しているため、直接コンタクトを取るのにも一苦労でしょう。
しかし、各企業には「ガイドライン」が設定されていることがほとんどです。
このガイドラインに沿ったやり方であれば、著作権違反にならずにゲーム実況をすることができます。
ゲーム実況のための著作権ガイドライン
- 配信する場所
- 配信方法の制限
- 営利目的の許可 など
ガイドラインには主に上記の3つが書かれています。上記3つの観点をそれぞれクリアしていれば、その会社が著作権を保有するゲームで配信しても問題ありません。
配信する場所
- Twitch
- Youtube
- ミラティブ など
上記のような配信サイトが指定されているはずです。
ちなみに、任天堂はつい最近までミルダムでの配信を許可していませんでした。
23年3月より、ミルダムのライブ収益が認められております。
配信方法の制限
PS4のシェア機能しか許可していないケースがあります。そのため、OBSを使ったゲーム配信をそもそもで許可していないケースがあります。
PS4のシェア機能を使うことで、ゲーム会社が映してほしくない箇所を配信・録画させないように制限することができます。そのため、PS4のシェア機能のみ許可している企業もあるそうです。
営利目的の許可
ほとんどの会社では、この営利目的での配信活動がNGとなっております。しかし、Youtubeのパートナープログラム(広告収入やスパチャ)の受け取りに関してはOKしている会社もあります。
各主要企業の著作権ガイドライン【ゲーム実況配信】
任天堂
任天堂は、個人であるお客様が、任天堂が著作権を有するゲームからキャプチャーした映像およびスクリーンショット(以下「任天堂のゲーム著作物」といいます)を利用した動画や静止画等を、適切な動画や静止画の共有サイトに投稿(実況を含む)することおよび別途指定するシステムにより収益化することに対して、著作権侵害を主張いたしません。
出典:任天堂
基本的に、任天堂や指定された収益モデルであれば収益化もOKです。
注意点としては、法人企業の場合、任天堂と契約を交わした企業でないと認められていない点です。
>>こちらから任天堂のガイドラインを確認可能です
ソニー
SIEゲームの動画、画像を、PlayStation®のシェア機能(※)のように、ゲームが対応している機能を使い、対応しているオンラインサービス、ウェブサイト等へアップロートすることを許諾致します。その他のウェブサイト等でのご使用はご遠慮ください。
出典:PlayStation
ソニーはソフトが対応しているオンラインサービスであれば、それを使用して配信することは問題ないと記載されております。つまり、ソフト開発会社ごとに確認する必要があります。
営利目的に関しても、ソフトの開発元ガイドラインに基づきます。
>>こちらからソニーのガイドラインを確認可能です
スクウェア・エニックス
スクウェア・エニックスは、タイトルごとに著作権ガイドラインが定められています。
ゲームシナリオに大きく関わるシーンの配信の場合には、これからプレイされる方の楽しみを奪わないよう、自主的に「ネタバレあり」の表記をお願いします
出典:スクウェア・エニックス
例えば、FFピクセルリマスターでは、上記のようなガイドラインも記載されているため、配信者の方はこのような点にも注意して配信活動を続けましょう。
KONAMI
著作物の利用について、原則として個人のお客様へは許諾をさせていただいておりません。
出典:KONAMI
- 桃鉄
- パワプロ
- プロスピ など
基本的にKONAMIタイトルの配信はNGですが、上記のようなコンテンツは個別にガイドラインが定められています。
>>こちらからKONAMIのガイドラインを確認可能です
SEGA
お客様が投稿する動画を商用・営利目的に利用することは禁止します。但し、YouTube、Twitch等の動画投稿サイトが正式に提供するパートナー機能等を使用して収益化する場合に限りご利用いただけます。
出典:SEGA
SEGAは基本的に配信OKです。当たり前にはなりますが、ソフトを改変したチートや不正アクセスは禁止です。
>>こちらからSEGAのガイドラインを確認可能です
CAPCOM
CAPCOMでも、個人単位でのゲーム実況を認めております。
一方で、動画を有料化することや動画を二次利用した収益化は認められておりません(Youtubeの広告収入やスーパーチャットであればOK)。
>>こちらからCAPCOMのガイドラインを確認可能です
Cygames
2分30秒以下の短い動画を除き、投稿される動画や静止画には、実況音声やコメントを追加するなど、お客様の創作性を求めます。取り込んだ動画をそのまま投稿したものや、他者が投稿した動画の転載、イラストやムービー、音楽などの鑑賞を主目的としたものなどは対象外といたします。
出典:Cygames
Cygamesは、個別タイトルごとにガイドラインが分かれています。しかし、YouTubeやTwitch、ニコニコ動画といった主要の配信アプリはほとんどOKです。
上記のように、ただネタバレされそうな動画は規約でも禁止されております。
>>こちらからCygamesのガイドラインを確認可能です
ゲーム実況を始める前の注意点【著作権違反にならないために】
ガイドラインに記載がない
ガイドラインに上記の記載がない場合、そもそもガイドラインがない場合は、著作権保有者の個人あるいは企業に問い合わせましょう。
問い合わせの際は、電話ではなくメールがおすすめです。
問い合わせメール
- 活動名
- チャンネルのURL
- 企業所属か個人配信者か
- Youtubeパートナーを使用するか否か
上記4点を記載のうえ、メールを送信しましょう。
これで返信がない場合は、諦めるしかないところが配信者側の立場上弱いところですね。
制作会社へのリスペクト
あくまでゲーム制作会社からすると、ゲーム実況者は敵でも味方でもありません。
発売の翌日にはネタバレともされる攻略の動画が投稿されるだけでなく、個人の主観が先行したおもしろい/面白くないの官能なども横行します。
現代では、ゲーム制作会社が多めに見てくれていることが多いですが、その状況に安心するのではなく、常に制作者へのリスペクトを忘れずにゲーム実況をしていただきたいと思っております!
ゲーム実況を始める前に著作権で注意することまとめ
- ゲーム実況配信は基本的に著作権違反
- 著作権違反をすると、10年以下の懲役または1000万円以下の罰金が科せられる
- 著作権保有企業のガイドラインから著作物の使用許可範囲について確認しよう
→許可配信サイト、許可配信方法、営利目的の可否 - ガイドラインに著作権の記載がない場合は問い合わせよう(メールがおすすめ)
- ゲーム制作会社への感謝の気持ちを忘れずに、配信しよう!
Youtubeなでで投稿し、広告収入を得ているゲーム実況者のほとんどは上記のガイドラインを守って活動されております。そのため、アカウントがBANされたりしません。
ゲーム配信をする前に、そのソフトがどこまで許可されているのか確認して活動していきましょう!
コメント