2023年5月17日、ゲーム業界大手のKONAMI(コナミ)がウマ娘を運営する株式会社Cygames(サイゲームス)を特許権侵害として訴えました(訴訟提起)。
ウマ娘は、登録者が多くないYoutuberであっても同時接続者が多い傾向にあり、人気配信ソフトです。
そこで本記事では、ウマ娘がコナミから訴訟された理由や訴訟内容を紹介いたします。
【なぜ】ウマ娘が訴訟された理由
ウマ娘を運営するサイゲームスに対して、下記の内容で損害賠償および差止請求をコナミが行いました。
訴訟理由 | ゲームのシステムが特許侵害しているため |
要求 | 賠償金 サービス終了 |
賠償金額 | 40億円 |
Cygamesの声明
当社は、コナミデジタルエンタテインメントと『ウマ娘 プリティーダービー』のゲームシステムおよびプログラムの一部について、特許権等の協議を誠意をもって行ってまいりました。しかし、当社の見解がコナミデジタルエンタテインメントに受け入れられることはなく、訴訟を提起される形となりました
出典:CygemesHP
上記のように、Cygemesとコナミは水面下で協議をしていたみたいですが、訴訟提起に至ってしまったようです。あくまでCygemesとして特許権を侵害していないとして対応を進める声明を発表しています。
ウマ娘の人気度
配信 | 中央同接値 | 平均同接値 | 最大同接値 |
---|---|---|---|
ウマ娘 | 4人 | 8.0人 | 318人 |
ASMR | 5人 | 7.6人 | 80人 |
Vtuberクエストの独自調査によると、登録者1,000人以下を対象に調査したとき、上記のような同時接続者数の値をそれぞれ記録しています。
駆け出しのYoutuberにとってはいろいろな方に知ってもらうきっかけとなりやすいソフトです。
同接値とは、外部から接続されている瞬間人数のことです(リアルタイムでその配信に何人いるか)。ちなみに中央同接値とは、文字通り中央の値。たとえば、100、500、1000の同接があるなら500が中央値となります。
訴訟に関する似た事例【コロプラVS任天堂】
コロプラが運営する「白猫プロジェクト」を通じて、任天堂が訴訟を提起しました。
この訴訟は、2018年1月に訴訟され、2021年8月にコロプラから任天堂に33億円を支払うことで和解しております。
和解について
裁判では、白猫プロジェクトの特許侵害が認められ、ライセンス料を払った流れです。
「和解」になるため、裁判の判決は下されておらず、白猫プロジェクトのサービスも終了しておりません。
つまり、特許侵害が認められても、ライセンス料を支払うことでサービス終了には繋がらないことがあります。そのため、ウマ娘をサービスが終了しない可能性も大いにあります。
ウマ娘訴訟による配信市場への影響
裁判を起こされたということは、これから運営するうえでリスクはあります。
白猫プロジェクトのようなケースを想定したライセンス料の支払いを踏まえると、広告投資やイベント支払いがやりづらくはなるでしょう。
ただ、Cygemesとして特許侵害は一切していない声明を発表しているため、真っ向勝負の可能性もありそうですね。
アプリ運営には費用がかかる
- 広告からの新規ユーザー
- イベント開催によるコアユーザー化
- 新キャラの実装でアクティブ数の増加 など
ウマ娘がこれだけ長期間人気なのにも、上記のような運営費用を投資しているためになります。
その投資がこれだけのユーザー数を抱える1つの要因となり、配信市場へも良い影響を与えています。この投資額が下がるということは、配信市場の人気も下がる可能性は高いです
コナミによるウマ娘訴訟まとめ
- 23年5月17日にコナミがCygemesが運営するウマ娘を特許侵害で訴訟
- 訴訟内容としては、ウマ娘のサービス終了および賠償金40億円
- Cygemesは特許侵害をしていないとし、徹底抗戦する声明を発表
- 似た事例に白猫プロジェクトのぷにコンを巡ったコロプラと任天堂の裁判があるが、その際は和解
(コロプラが任天堂へライセンス料の支払い) - 今回の訴訟で、ウマ娘に対する投資額が消極的になる可能性が高い
→将来、ユーザー数の減少が危惧される
今回の訴訟によって、ウマ娘の今後の運営スタイルに影響を与えることは間違いありません。
ウマ娘を配信しているクリエイターは他アプリの配信も視野にいれたリスクヘッジをおすすめします。
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